こんばんは。
先日都内で行われている、写真家 辰野清 氏の写真展「余韻」へ見てきました。
場所は東京丸の内の方にあるFUJIFILM Imaging Plaza。
自分が訪れたときは会館時間ギリギリだったのもあり、人混みは少なくじっくり作品を見ることが出来ました。
今回写真展を観た感想を綴ってみたいと思います。
写真家 辰野清 とは?
写真家 辰野清 氏は長野県岡谷市出身の写真家で、長野を拠点に撮影をされている風景写真家になります。元々子供を撮るためにカメラを手にしたわけですが、そこから本格的に風景写真を撮るようになります。
精力的にフォトコンテストでの活動もしており、毎日新聞主催のフォトコンテスト「日本の自然」で最優秀賞、 隔月「風景写真」フォトコンテスト年間最優秀賞受賞、そしてプロ写真家への登竜門と呼ばれる雑誌「風景写真」主催のフォトコンテストで前田真三賞を受賞します。
そこから事務所を設立して、プロの風景写真家へなったようです。
自分もコンテストで実績を上げてから個展だったりやってみたいという想いはあるので、辰野清氏のプロフィールを見たときは思わず感動をしてしまいました。憧れというか、イメージ通りのサクセスストーリーを見せられた感じです。
またフィルムからガッツリ風景を撮られている方なのもあって、主要な機材をFUJIFILMに移管されているようです。FUJIFILMのXフォトグラファーにもなっている方だったりします。
写真展を知ったきっかけ
この写真展を知ったきっかけは、知り合いの風景写真家さんから教えてもらった形になります。
長野を拠点に撮影されている風景写真家だったのと、告知で使われていたモノクロ写真が物凄く印象的で、「プリントしたものを見たい」と思わされたからです。
今回の展示はビビッドカラーな表現が殆ど無く、色情報の少ない写真が多かったのでそっちに興味が湧いてきました。
ネイチャーをモノクロで撮る方はあまり見たことがなかったのと、自分もモノクロフィルムで風景写真を撮ってたのもあったため色々と自分の作風との違いを見てきた感じです。
また写真は全てFUJIFILMのミラーレス機材で撮影されてるとのこと。
当方、FUJIFILMユーザーのガチ風景写真は見る機会が殆ど無いです。そのためFUJIFILMがどのようにデジタルで画作りをしているかなどが見えてきたため色々といい経験になりました。
展示作品を観て感じたこと
「余韻」というテーマの作品は写真を観る力が求められる
辰野清氏の今回の展示テーマは「余韻」という部分なわけですが、辰野氏なりに考えた「風景写真での余韻という感慨」を写真で表現されたとのこと。
完成された綺麗な風景、いわゆる絶景写真ではなく、比較的に見栄えがおとなしい裏方的な写真と言われるものが多かったです。ぱっと観ただけではわからないというか、タイトルを見て、どこを観せたいのか、そこがしっかり追いかけられないと伝わらない作品だったのではないかと感じました。
ただそこはプロ写真家だなぁと思わされたのが、観ていて飽きないのです。
未完成な表現を観る手側に自由に補完させるような写真だったのが今回の展示の作品だったのかなと。
SNSみたいに派手な写真が好きな人からしてみたら物足りないのかもしれませんが、彩度コテコテの写真が苦手な自分からしてみたらドンピシャでした。
じっくり、何周も観て、作品と向き合いました。
展示作品のプリント、写真集のプリントの完成度が高い
展示されていた写真のプリント、購入した写真集、どちらも完成度が高かったです。
恐らくグロッシーで調整されたプリントだったのですが、流石プロの風景写真家と思わされたぐらいクォリティが高く、グロッシーはこう使うんだなと気付かされた部分が多かったです。
また購入した写真集もグロッシー寄り(ラスター寄りかも?)の紙でプリントされており、構成、質感、共に魅せられました。
辰野清氏の作品もさながら、FUJIFILMのカメラで撮影して、FUJIFILMのラボでプリントするとこう出てくるんだなぁと正にFUJIFILMの本気が垣間見えたクォリティでした。
※グロッシープリントは非光沢の用紙でのプリント
まとめ
辰野清氏の展示、FUJIFILMのカメラでガッツリ風景写真、どちらも初めての経験でしたが、時間があっという間に過ぎていくような、夢中になって観ることの出来ました。
写真集が結構売れてるみたいで、それも納得の作品達だったと思います。
そしてプリントへの拘りもきっちりされてた。内容だけでなく、展示からも気づきを沢山得られた写真展でした。
2018年9月1日から2018年9月25日まで展示はされているようなので、是非機会があったら観て頂きたい写真展です。
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辰野清写真展 余韻-Memories of fading echoes – 写真家 辰野清
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